養子縁組前に生まれた子の代襲相続
先日、養子縁組前に生まれた子の代襲相続について、高裁の「認める」判決を最高裁が覆して「認めない」とする判決が出ました。これにより、法律上整理されていない部分について明確にされました。
養子縁組は、本当の親子でない場合に法律上の親子関係を成立させる制度です。そして、代襲相続は、相続人が亡くなっている場合等において、相続する権利を引き継がせる制度です。今回、相続を規定している民法の趣旨,過去の判例等に基づいて、たとえ法律上親子と認められているとしても本当の親子関係から遠いのだから“相続”とは認め難いとしたものです。
そもそも海外では相続税がない国もあり、相続税からばかりでありませんが、税金対策として海外に移住してしまう方もいます。年末に向けて、所得税の「103万円の壁」が議論になっていますが、いずれの方向に決着するとしても、国力を損なうことなく、スムーズかつ不公平感の出ない課税が行われて欲しいと思います。