基準地価の全国平均3年連続上昇
国土交通省が先日発表した2024年の基準地価は、全国平均では、全用途平均,住宅地,商業地の何れも3年連続で上昇し、上昇幅は拡大したそうです。その中で、地方圏(札幌,仙台,広島,福岡の四市を除く)の全用途平均は、実に32年振りに上昇に転じたそうです。
【令和6年9月18日】 令和6年都道府県地価調査を公表しました (国土交通省ウェブサイト)
土地は一物四価とも一物五価とも言われますが、基準地価は、都道府県が主体となって毎年7月1日時点の特定地点の土地の価格を公表するものです。類似するものに公示地価がありますが、こちらは国土交通省が主体となって毎年1月1日時点の地価を公表するもので、全国26,000地点の地価が公表されています。基準地価は公示地価とは半年ズレた時点での地価で、公示地価では公表されない地点の地価も含む補完的な位置づけです。
対し、国税庁から毎年1月1日時点の土地の価格として公表されるものが路線価です。相続税,贈与税の算出に用いる地価ですが、土地は二つとないもので万人が納得する値付けは難しいため、納税者に過度な負担を背負わせることのない様、公示地価の8割程度になっています。但し、申告の際に路線価で計算しておけば間違いないというわけではなく、実態とかけ離れている場合には不動産鑑定評価が採用される場合もありますので、注意が必要です。
いずれにしても、基準地価の「平均変動率の推移」を見ると総じて上昇傾向ですので、土地を保有されている方は、適宜、価格の確認が必要です。