リスキリング費用による節税？

先日、会計検査院から、賃上税制の上乗せ措置に関して、制度としては定着しつつあるものの運用が適切でなく、課税の公平性の点で問題も見受けられるため、今後注視していくとの報告が出されました。

賃上税制は、前年以前と比較して給料を増加させていると、最大20％までの法人税額自体を減らせる制度です。給料に加えて教育訓練費用についても支出を増加させると減らせる税額を増やせたのですが、要件が作りこまれていなかったため、少額の支出で多額の税額控除を得ているケースがあり、課税の公平性の観点で問題があるとのことでした。

以前は、税金が生じない赤字の中小企業には縁のない制度でしたが、今では５年間の繰越が認められ、適用の機会が増えました。誰にとっても有用かつ公平な制度を構築することは難しいですが、適切な修正を加え、不公平感の出ない制度に修正していただければと思います。