外国人旅行者等の消費税逃れ

会計検査院が先日公表した検査結果によると、消費税の免税店制度において、外国人旅行者等に対する運用が徹底されていないことにより徴収漏れになったケースが、令和4年度に9人で購入金額33億円（税額では3.3億円）あったそうです。

消費税免税店制度は、旅行者が一定の方法で化粧品，衣料品等の対象物品を購入する場合においては、国内ではなく持ち帰って消費するものと捉えて消費税を課さない制度です。ですから、出国の際に購入した物品が確認できれば問題ないわけですが、それができない場合には国内で転売したと捉えて課税されます。今回の検査結果は、その確認手続きが航空機で出国する場合に搭乗手続き終了間際に手続きに来たこと等で賦課できなかったケースが相当額に及んだというものです。

インボイス制度が始まってから、国内では零細事業者からも隈なく消費税が課されているところですので、高額のケースについては猶更徴収を徹底していただきたいと思います。