911につながらない

先月、米国マサチューセッツ州で警察や消防を呼ぶための緊急通報ダイヤル911のシステムに障害が発生し、州全域で一時的に通報電話がつながらなくなる事態が発生したそうです。その際、システムベンダーと州の当局が種々調査したところ、発生原因はファイアウォールだったそうです。

ファイアウォールとは文字通り防火壁なわけですが、IT方面では、通してはいけないデータを「火」になぞらえ、不正なデータを遮断するためのソフトウェア,ハードウェア等を指します。今回、防火壁の調整に不備があり、「火」だけでなく、本来は通さなくてはいけなかった通信までも遮断してしまっていたというわけです。

ファイアウォールが火事を含む緊急通報までも遮断してしまったことは皮肉めいていますが、更に、この時に頼りにされたものが19世紀に整備された火災通報ボックスだったそうです。折しも、このベンダーがシステムの先進性をアピールして更新契約が承認されたばかりだったそうで、その判断は妥当だったのかどうか…。